MERXO

北山くんは神様

Endless SHOCK2023 観劇レポと考察

Endless SHOCKの季節がやってきました!
これは歩きながら撮った適当な写真

今年は本編・Eternalの2公演同時上演というなかなかイレギュラーな上演形態です。
今回まずは本編について書こうかなと思います!
Eternal記事はまた後日:

2022年博多座版との相違点

さて、帝劇での上演は3年ぶりですが、昨年博多座でも上演されている本編。
2週目までに確認できている、博多座公演との違いについてお話します。

ヒロミツの衣裳

まずはヒロミツの衣裳について!
本編での帝劇衣裳香盤はこんな感じ。ブログ用にざっと確認せず作ったので若干間違いあったらすいません…そして私服系やジャケットのみ表記箇所のボトムスは黒。



特に博多座からはインナーが変更になっている模様。
1幕での「ONEDAY」時には白に英字がプリントされたTシャツでしたが、今年は左胸にポケットのあるシンプルな白Tに変更。
2幕でのプロローグ~DLBまでは青みニュアンスTシャツでしたが、今年はシンプルな黒Tに。
Higherのレオパードジャケ下もスタンダードなシルエットの英字プリントTだったのが、ちょっとビッグシルエットな黒Tになっています。
また、革靴が若干高くなっているのでは?という話題が出てきていますが、去年のステフォでは判断しきれない上に全然覚えていないので、現時点では曖昧にしておきます(笑)
でも高くなったと思う…3cm⇒5cmになったと思います。黒も白も。

Japanesque頭

主に出ハケ位置・タイミングに変更はないヒロミツですが、唯一変更になっているのがここかと。
博多座ではJapanesqueの頭、リカは賊軍に追われ雷の音とともに舞台奥へ連れ去られていく描写でしたが、
帝劇版では追い詰められたリカの背後から御簾?を切り捨てて賊軍大将(ヒロミツ)が登場します。
これってコロナ前の演出でも存在したものなのでしょうか…?過去公演のこと全く覚えてない上に旧演出だったのでわからずすみません;

御簾から出てきたところ、ワ~知らん演出だ!なんて喜んでたら弓を引いたのめちゃくちゃかっこよくてびっくりしました……
引いた弓を投げたあとに、味方からパスで飛んでくる刀をパシっと一発で握るのも超かっこい~~!!そこで握り直しがないのが最高です。
そして軽い乱闘の末に、「殺せ!」とドス効かせたセリフ…!北山くんの低音、北山担は死ぬほど好きなので身体にしみわたります。沁みる~~
舞台効果としてはJapanesque中盤にある、「必ず生きて帰れ!」という官軍のセリフと対になる、ナイスなプラス要素だな~と思います。
そもそもなんでこんなことになってるのか全くわからないですが……

Higher

博多座のHigherは迫りアップ⇒コウイチ登場でダウンのシンプルな構成だったと思いますが、
帝劇版では2つある大迫りのうしろに登場⇒曲中で前の大迫りに移動。後ろの大迫りダウン、コウイチ乗って再アップ/前ダウン。という構成になっています。
この前がNYDなので、紗幕の吊り位置的に後ろ迫りしか使えない状況だったのでしょうか…。バトン位置・断面図までわからずなので、推測なんですけど…
まあ何が言いたいかって頑張って移動ジャンプしてる北山くんが観れるよってことです

USAと太鼓チームが一人増えてる

人増えてる!びっくりしました。

リカの衣裳とかつら

オープニング、なんで黒ストッキング履いてんの…?事務所NGですか?黒ストッキングってああいったドレスとショーにそぐわない気がするので、なんかもっと工夫してほしかった…
あとJapanesque頭で日本髪じゃなくなってるのなんで…?事務所NGですか?あーちゃんがしっかりかつらだった分めちゃくちゃ気になるし、着物なのに顔横の触覚だけはずっと残ってて残念。
現役アイドルだからしょうがないのかもしれないけど、芝居は芝居なのでそういうNGは出してほしくないなあと思いました……つけ毛はOKで鬘はNGなのね……

新キャスト・中村麗乃ちゃんリカからみるカンパニーとの関係性

今年の帝劇版ヒロミツを語る上で、リカのキャスト変更は多いに影響があったと考えています。
(以下、考察なので全部憶測、妄想です!!!!!!!!!)

恥ずかしながら中村麗乃ちゃんのことは存じ上げず、記者会見で初めてお名前とお顔を知りました。
2001年生まれってマ?!若…北山くんとは16歳差です。おじ……
勝利くんとは5歳差で、また違った関係性のライバル→リカだったのだと思います。
昨年リカのあーちゃん(綺咲愛里ちゃん)は1991年生まれ、北山くんとは6歳差、勝利くんとも5歳差とちょうど中間点でした。

さて、光一くんが1979年生まれ(早生まれなので78年の代)。
2023年度で光一くん・北山くん・れのちゃんは45歳・38歳・22歳となります。
個人的に、今年の劇中でのコウイチ・ヒロミツ・リカは43~40歳・35~33歳・20歳くらいなのかなと感じています。
コウイチ・ヒロミツの幼少期ボイスが劇中にはありますが、男の子の声変わりは人によって時期が全然違うことや、声だけで年齢を推測できるほどショタコン極めてないので今回は考察に含めません。(ご都合だけどそんなに年齢変わらないJrで録音してるんだろうしそれもご都合)
ちなみに去年の印象は43~40歳・33~30歳・30歳くらい。(基本的に役者の年齢に沿っているのはまあ見た目に実力が伴っているからだと思います…)

ヒロミツ→リカ

あーちゃんかられのちゃんで10歳も差があるとなると、「幼いころからともに過ごしてきた家族(のような存在)」から、「恋愛対象」になる変化っていつ起きるんだろう?と考えたときに、ほぼヒロミツと同年代のリカならば、育っていく過程、思春期に恋愛感情なのでは?と気づくタイミングがあるのだと思います。
しかしヒロミツと歳が離れ、一回りも下だったら?自分がオーナーに引き取られたあとにリカが生まれたのだとしたら。なかなか「恋愛対象」になることはないと考えます。良くて”妹”、もしくは”親戚の子”のような感覚になると想像できます。

すると、この本編でヒロミツがリカのことを好きだというのは、本当に恋愛感情なのでしょうか
それが、「コウイチが好きだというリカの感情に気づき、またコウイチが一番であることに嫉妬し、その感情の矛先さえも自分のものにするための手段」だったとしたら?
コウイチへの憧れがゆえに、あらゆることでコウイチに嫉妬心を抱くようになり、全てをコウイチから奪ってしまいたくなった結果が、少女の恋心すら利用することだったら…
書いててちょっと怖くなってきました!笑

リカ→コウイチ

昨年の考察で、リカは本当にコウイチのことを恋愛感情で好きなのかどうか、という点について書いたと思います。
去年の私「やっぱり、リカはコウイチが正義だと信じているだけで、カンパニーに守られて育ってきたのでコウイチのことを好きだと思い込んでいるのかもしれない……と思ってしまいます。」
あーちゃんリカが生まれたとき、既にコウイチがオーナーの元にいたかどうかはわかりません。例えば10歳差だったとしても、孤児院でもない劇場という場で確実にいるかと考えると怪しいと思います。(また、コウイチはずっとオーナーに敬語で話すことから、ある程度育った段階で拾われたのだと考えています)
とすると、あーちゃんリカ→コウイチの恋愛感情は、育っていく過程で出会ったお兄さんが、家族のように自分を守ってくれたところから生まれていくと想像できます。
しかしれのリカは、その年齢差から考えると生まれたときにはコウイチがオーナーの元にいた可能性が十分あります。となるとれのリカにとってコウイチは家族そのもの、むしろ父のような存在であるといえるのではないでしょうか。帝劇版での2幕、オーナーの劇場に帰ってきたコウイチが「昔は帰ってくるとぎゅっとしちゃったりしてさ…」と言うのも、まるで仕事から帰ってきた父を迎える娘の姿じゃないですか。コウイチの思い出からリカに対して恋愛対象だなんて微塵も思っていないことがよくわかります。
1幕「憧れMy Dream」中、ヒロミツが歌っている裏でコウイチと腕を組むリカ。本当の恋愛感情だとするならば、そんな簡単に腕を組むでしょうか?ネックレスすら「みんなの感謝の気持ち」と照れる彼女が?

今年のリカはカンパニーという家族の中の紅一点、みんなの妹。という立ち位置が確定していると考えます。
つまり帝劇ヒロミツ版本編は、完全にヒロミツ→コウイチ図のみで解釈することができるのです。

帝劇版本編におけるヒロミツ→コウイチ

では、リカという要素に悩まされなくなったヒロミツは、コウイチに対してどういった思いを抱いて本編1幕の結末に至ったのか。
博多座からの芝居の変化と、そこからみる帝劇版のヒロミツ像を考えます。

博多座版からのヒロミツの変化

初日、1幕を観て基本的な芝居の表現方法は博多座後半と変化はないのかな~なんて感じていましたが、2幕の表現が全然違う。
2幕、Higher~告白。自分のステージに飛び込んできたコウイチを見て、悪夢の中のように弱弱しい声でその名を呼ぶヒロミツ。
必死にしがみついてきたその場所を奪われたあと、コウイチを睨み怒りを隠しきれなかったヒロミツが、そのパフォーマンスに圧倒されていく。
決められた動線の中でも、その一つ一つが緻密に計算され組み上げられているのがわかりました。誰が言ったか、表情管理の鬼・北山宏光……

Higher終わり、コウイチがカンパニーの面々と再会するシーン。
博多座では①お前がそんなんだからショークローズする俺がいつ戻ってきてもいいようにの2点で片方ずつ拳を強く握りしめていたヒロミツですが、
帝劇では「お前いつまでそんな顔してんだ、」の一言で、コウイチからは見えない右手を強く握ります
博多座では片方ずつ拳を握ることによって、”我慢の度合い”を表しているのだと感じていました。視覚的情報で短絡的ですが……
しかし帝劇版では、”我慢の度合い”は目に見えず、バロメーターは内に秘めています。帝劇版になって、ヒロミツが少し大人になったと感じるのはこの要素が大きい。
コウイチから見えない位置の右手を握ることで、悪夢のあとのように泣きそうになる自分を抑え込んで、コウイチの前では今まで通りの自分でいようとしているのかなと考えます。だからこそ弱弱しく「コウイチのすごさは俺が一番よくわかってる…」と始めても、「何しに戻ってきやがった!」のテンションまで持っていける。
コウイチに負けないように努力して、奪えるものは奪おうと無理に動いた結果コウイチを失って、弱い自分と向き合うしかなかった1年間。それをコウイチには悟らせたくないからこそ、戻ってきてくれて少し安心している自分がいるのに「お前さえいなければ…何しに戻ってきやがった!」「そうやって勝ち誇った顔何年見てきたと思ってる?偉いな、お前は」と強い言葉をかけてしまう。
しかし、この1年自分の手で一番好きだったコウイチを故意ではなくとも傷つけショーに立てなくしてしまったという重圧に押しつぶされ、悪夢にうなされていたヒロミツは、コウイチが戻ってきたことでその重圧から逃れようと事の顛末を告白していく。告白が始まると、さっきまで怒っていた面々の口調が少し優しくなっていくのは、過去にもここまで重大な事件でなくとも、ヒロミツ→コウイチの想いが故に暴走してしまったことがあるのかもしれないと感じました。

また、「俺たちさあ、みんな仲間じゃなかったのかよ?!」というハラに対しての返し「仲間?ああ、仲間だよ」というセリフでもヒロミツ対カンパニーの関係性が博多座から変化している様子がうかがえます。
博多座前半では少し馬鹿にしたように。後半ではそれを認めてやるように。あくまでも、「焦れば焦るほどみんな俺から離れていった」と主張するヒロミツでしたが自分自身がそうなるよう進んできた、ヒロミツ自身で仲間たちとの一線を引いたのだと感じていました。
しかし帝劇では、「仲間?!…ああ、仲間だよ」と、頭の聞き返しの口調が強くなっています。自分だけコウイチに追いつくように走ってきたつもりだったヒロミツが、ハラのその言葉で自分たちが一つであったことに改めて気付いたように感じました。離れていったと思っていたのは自分だけ。この1年、ヒロミツはカンパニーの中にいたはず(精神的に)なのに、それに気付く余裕がないまま走っていたのかなと。

そしてマツザキに、コウイチの指示でヒロミツの隣にいたのだと告げられる。
博多座のときは、これはマツザキのエゴでヒロミツとしては嬉しくないのでは?とずっと考えていたのですが、帝劇版でコウイチだけを見続けていたヒロミツが初めてコウイチが自分のことを見てくれた事実を知るのだと気付けました。ただEternalで補完される情報も多く、このセリフだけではじゃあこの1年のヒロミツとマツザキの関係性ってなんだったんだ?って思ってしまうので、複雑なところではあります……(1年も一緒にいてくれたから自分のこと信じてくれるんだ、ついてきてくれるんだって気持ちがヒロミツに生まれている可能性を想像すると、それが本人の意思でなく他人の指示であると知るのは残酷だと考えます…)

「リカ!お前だってそうだろ、いくらお前がコウイチのこと好きだっていったってコウイチは振り向いてもくれねえじゃねえか」「俺も、お前も、犠牲者だ」
急なタゲ変は、これ以上惨めな自分をさらけ出さないための自己防衛として行われていると考えます。
また、前述の通りヒロミツ→リカは家族愛を恋愛であると名前を無理やり書き換えていただけなので、あーちゃんリカに対してここであったような同情は1mmもありません。博多座でのヒロミツ→リカは少なくとも恋愛感情は事実としてあり、きちんと女性として好きだった部分があったと感じているので、"報われない恋心"は唯一ヒロミツとリカに共通する感情でした。
対して帝劇では兄として、ほらみろ!といったような顔をして言うのです。あれもしかして、直前にマツザキからコウイチが自分のことを気にかけてくれていた、ということを告げられてリカに少なからずマウント取ってたりします………?
帝劇版は三角関係ではなく、ヒロミツ→コウイチ、リカ→コウイチなのでヒロミツとリカは恋敵のようなもの。向ける感情の種類は違うものの、コウイチに振り向いて欲しい気持ちは同じ。そうして夢中になっているうちに、自分のことを見失っていった意味ではたしかに犠牲者だと言えるのかもしれません。
(リカの「今までそうしてきたし、それしかわからない」を、自分自身を失ったと考えます)
「なあ、リカ、お前の手で俺を殺してくれ。それしかもう、俺、救われねえんだよ」
博多座でのここは、コウイチを傷つけカンパニーにも刃を向けた自分自身への嫌悪から死を選ぼうとするも、エゴからせめて好きな人に自分自身を殺してもらうことで、好きな人の中で忘れられない存在になれば、自身も救われると考えたのではないでしょうか。(=そうすればリカはカンパニーに刃を向けた、コウイチを傷つけた自分と同じ存在になりますね…)
ただ帝劇版では前述より、ヒロミツにとってのリカは執着するような存在ではないとすると、贖罪として殺されることを望んだと考えます。ヒロミツはリカへの家族愛を、無理やり恋愛感情だと書き換えて"コウイチより優位に立つための手段"とした。純粋にコウイチを想う気持ちを(それが恋愛感情でないにしろ)利用していたことは事実です。まあ死ぬほどのことではないんですけど、変わらないセリフ、変わらない動きである以上私はこういった解釈に至りました。

コウイチの死が明らかになったあと、ただ1人コウイチの死を受け入れられないヒロミツにコウイチが声をかける。そこでやっと、コウイチがヒロミツの存在をはっきりと認識し、ヒロミツの成長を知っていたことをヒロミツが認識します。ヒロミツ→コウイチの想いはコウイチの死によって実ることはないわけですが、本来のヒロミツにとっての救済はリカの手による死ではなく、コウイチがヒロミツを認めることだったのです。
悪夢に出てくる亡霊、幻影だったはずのコウイチにまるで神にすがるかのように懇願するヒロミツ。私は博多座で、ヒロミツは結局孤独のまま、救い切れない形で本編を終えたと思っていました。それが帝劇になって、仲間を認め、コウイチに認められたことで漸く救われたのだと感じます。CONTINUE前のオーナーのセリフ、「コウイチ、あなたは1人じゃなかった」というセリフも、今なら受け入れられるかもしれません。

中日前のまとめ

まだまだ観きれていない部分や読み解けていない部分が多くて、まじで妄想ばっかりですみません…!!

昨年も北山くんは勝利くんVerのEternalを観た上で本編の演技プランを立て、稽古の上ヒロミツ像を作り上げていたのだと思いますが、今年は自分自身がEternalと並行して稽古をしていくことで、3年後の答えを出すための方程式を様々なパターンで組み上げていったのだと思います。3年後という答えがあるから、そこに行き着くまでの過程はたくさん想像できるの、ちょっといいな…笑
(ここにおける答えとは、本編時の感情をセリフとして述べるシーンが多々あるのでそのセリフを答えだと思っています)

公演もまもなく折り返し、まだまだ変化やたくさんの気付きがたくさん出てくるはずなので、また千穐楽のあとに追記しようかな〜って思います。

Eternalについては別記事書きたいなって気持ちはあります!!笑